最近、彼女と喧嘩をしました。
特別なきっかけがあったわけではないのですが、「最近、会話が減ったよね」と言われて、はっとしました。
慣れてしまったこと、安心しすぎてしまったこと。
それが、少しずつ相手との距離を生んでいたのかもしれません。
慣れが生む「会話の省略」
付き合いが長くなると、良くも悪くも“慣れ”が生まれます。
最初は毎日のようにLINEでやり取りしていたのに、今では既読だけつけて返信を後回しにしてしまう。
「きっとわかってくれてるだろう」
「言わなくても察してくれるだろう」
そんな甘えが、自分の中に積もっていたのだと思います。
でも、どれだけ長く一緒にいても、気持ちを言葉にしなければ伝わらないこともあります。
ましてや、相手もこちらに気を遣って何も言っていなかったとしたら、それは本当の『わかり合い』とは少し違いますよね。
薄々わかっていたこと

正直に言えば、自分でも気づいていました。
なんとなく彼女の様子がよそよそしかったり、返事がそっけなかったりするたびに「あれ?」と感じてはいたんです。
でも、そこでちゃんと向き合う勇気がありませんでした。
もしかしたら、面倒に感じていたのかもしれないし、深く話すことで自分の至らなさがバレるのが怖かったのかもしれません。
「まあ大丈夫でしょ」と、自分に言い聞かせて、見て見ぬふりをしてきたように思います。
結果的に、それが彼女を傷つけていました。そして、喧嘩という形で不満のぶつけ合いになってしまったのだと思います。
慣れがもたらす安心感と油断
付き合いが長くなればなるほど、お互いのことがよくわかるようになります。
好きなもの、嫌いなもの、喜ぶことや傷つくことなど、言葉にしなくても通じることが増えていくのは、信頼の証でもあるし、すごく素敵なことだと思います。
でも、その「わかっているつもり」が、気づかないうちに油断に変わっていくこともあります。
たとえば、前は「大丈夫?」と聞いていた小さな変化に、今は気づこうともしなかったり。
当たり前のように一緒にいることに安心しすぎて、気を配ることをやめてしまっていたり。
「慣れ」は安心をもたらしてくれるけれど、それは『無関心』と紙一重なんだと、今回あらためて感じました。
言葉にしないと、やっぱり伝わらない
どれだけ長く一緒にいても、やっぱり人はエスパーじゃありません。
「こう思ってるだろうな」とか「たぶん大丈夫だろう」という推測は、時に相手の不満や不安を見落とす原因になります。
今回も、彼女が怒ったのは、まさにそこでした。
「なんで言わないの?」「わかってくれてると思ってた」
お互いにそう思っていたけれど、実際は全然伝わっていなかった。
彼女が不満を溜めていることもあれば、僕が不満を言い出せないこともあります。
嫌なことくらい分かってくれたもいいのに…なんて思ってしまうこともあります。もちろん相手には分からないものですけど。
慣れた関係だからこそ、ちゃんと「言葉にすること」が必要なんだと、あらためて思いました。
「ありがとう」とか、「ごめんね」とか、「大丈夫?」とか。
どれも簡単な言葉なのに、関係が長くなるほど、逆に言う機会が減ってしまう。
でも、言わなくても伝わるなんてことは、たぶん本当はどこにもないんですよね。
もう一度、ちゃんと向き合いたい

自分にとっては「当たり前」になってしまったことが、相手にとっては「寂しい」や「傷つく」だったのかもしれません。
慣れって、無意識にたくさんのことを省いてしまうんですよね。気遣いも、言葉も、向き合う姿勢も。
でも、大事な人との関係ほど、ちゃんと手間をかけなきゃいけない。
その人の声に耳を傾けること、気持ちを受け止めること、言葉をかけること。
ひとつひとつが、きっと信頼をつくっていくのだと思います。
今回の出来事をきっかけに、私は少し立ち止まって、自分の態度や言葉を見直すようになりました。
うまくいかない日もあるけれど、それでも「大切にしたい」と思う人には、ちゃんと向き合っていきたいと思っています。