『サイコブレイク』ってどんなゲーム?気になるけど、怖すぎたり難しすぎたりしない?
そんなふうに思っている人に向けて、今回は初見プレイで感じた正直な感想をレビュー形式でまとめてみました。
戦闘の難しさ、ストーリーのわかりづらさ、そしてなぜかクセになる魅力。
ホラーが苦手な人にも刺さるかもしれないこの作品の「楽しさと注意点」を語っていきます。
プレイし始めたばかりの時の感想はこちら

ステルスの緊張感がすごい

『サイコブレイク』をプレイしていて最初に感じたのは、「ステルスの比重がめちゃくちゃ高い」ということでした。
しゃがみ歩き(スニーキング)が基本、敵に見つかれば一気にピンチ。
バレた瞬間の「うわ、終わった…」感がすごくて、プレイヤーの緊張感を煽ってくる作りになってます。
1人に見つかると、銃声から連鎖して発見されていくので結構きついんですよね
特に印象的だったのが、最初の方のステージ。
武器はロクにないし、回復アイテムも少ない。敵の配置もいやらしくて、正面突破なんてほぼ不可能。
だから、ビンを拾って敵の注意を逸らしたり、物陰に隠れながら少しずつ進んだりと、慎重に動くしかないんですよね。
敵がどのルートで動くのか。どこまで進んだら発見されるかを見極めないと痛い目を見ます
最初は「難しすぎない?」と思ってたんですが、慣れてくるとこのステルスの緊張感がクセになってきました。
視界の外から音が聞こえた瞬間に立ち止まって、じっと敵の動きを待つ時間。焦って動いてバレてしまったときの絶望感。
どれもホラーゲームらしい『生き延びてる感覚』を味わわせてくれて、正直けっこう好きでした。
ステルスで切り抜けられたときの達成感も大きく「よし、今回は完璧だった!」って小さくガッツポーズしたくなるくらい。
ホラーとしても、ゲームとしても、かなり完成度の高いステルスパートだったと思います。
ステルスゲームは結構してるんですが、最近のゲームには敵の位置を把握できるスキルがあることが多いです。
ただ、この「サイコブレイクの主人公」にはそんな特殊能力はなく、目視と音で判断するしかありません。
それが「敵がどれだけいるか分からない」「もしかしたら他にもいるかもしれない」という恐怖を煽ってきていました。
戦闘=即ピンチ、という感覚

『サイコブレイク』の戦闘、ほんとに容赦ないです。
弾は足りない、敵は固い、こっちはすぐ死ぬ。こんなに戦闘が“怖い”ゲームって、なかなか無いと思います。
特に感じたのは、主人公セバスチャンの脆さ。
体力が低いとか、回避アクションが無いとか、そういう仕様的な話もそうなんですけど、動き自体がどこかもっさりしていて、操作していて「この人、本当に刑事だったの?」って思うことも正直ありました。
走るのも遅いし、スタミナはすぐ切れるし、銃の照準もふらつきます。
最初の方のセバスチャンは3秒しか走れません。犯人に逃げられたら追いかけることはできません。
プレイヤーの腕以上に、キャラのスペックそのものが非力なんです。
でもこの「弱さ」が、ゲーム全体の緊張感を底上げしてるなって思いました。
ちょっとした油断で一気にやられるから、毎回の戦闘に命懸けで挑む必要がある。
こっちは必死なのに、敵は容赦なく追い詰めてくる。
その理不尽さすら、このゲームではホラーの一部なんですよね。
最初のうちは、敵を見かけたら「どう倒すか」じゃなくて「どうやってやり過ごすか」を真剣に考えてました。
実際、うまく隠れたり、罠に誘導したりして戦わずに切り抜ける方が効率的だったりするんですよね。
でも、それでもどうしても戦わなきゃいけない場面が来ると、心の中で「やめてくれー!」って叫んでました。
しかも、敵が一体だけならまだしも、複数出てくるともうパニック。
銃を構えるにも時間がかかるし、リロードも遅い。焦って外したら即終了。
こういう仕様が、プレイヤーに「戦う=リスク」って意識を植えつけてくる感じがすごく上手だなと思いました。
あと地味に辛かったのが、倒れた敵が死んだふりしてて突然起き上がってくるパターン。
「もう大丈夫かな?」って近づいた瞬間に反撃食らって、「あ゛ーー!」って叫んだことも一度や二度じゃなかったです。
ただ、その分だけ慎重に、冷静に対処できたときの満足感は大きいんですよね。
敵との距離、足音、周囲の罠。あらゆる要素を意識して戦う必要がある分、「うまくやれた!」って思えたときの気持ちよさは格別でした。
クラフトが開く『戦い方の選択肢』

ゲーム中盤、特にチャプター6あたりからぐっと面白くなってきたのが、クラフト要素の充実です。
序盤はアイテムも少なくて「とにかくやり過ごすしかない」って感じだったのが、徐々に「自分から仕掛ける戦い方」もできるようになってきて、ゲームの幅が広がっていきました。
特に便利だったのが、クロスボウ用のボルトクラフト。
地面に落ちてる素材を集めて、マイン・ショック・フリーズといった特殊効果のあるボルトを作れるんですが、これがどれも強いし使い方次第でめちゃくちゃ楽になる。
中でも印象的だったのが、ショックボルト。
初めは「何に使うんだこれ?」って感じであまり使わなかったんですが、終盤に雑魚敵が一気に出てくるようになると評価が一変。
敵が複数でまとまってるところに撃ち込めば、感電して足止めしてくれるので、その間に他の手段で仕留めたり、逃げたりできる。
まさに“ピンチをチャンスに変える一手”って感じで、後半はめちゃくちゃ頼りにしてました。
ショックボルトは強化すると、持続時間と範囲が広がるので本当に頼りになりました。
ボルトの使い道も“ただ攻撃する”だけじゃなく、罠として設置したり、タイミングを見て狙ったりと工夫の余地が多い。
このあたりから、「自分のプレイスタイルに合った攻略」ができるようになってきて、戦闘の楽しさが一気に増していきました。
クラフトって、ただの補助要素になりがちなんですけど、『サイコブレイク』では明確に「生存に関わる選択肢」として機能してるのが良かったです。
リソース管理も含めて、「自分でなんとかしなきゃいけない」っていう感覚が最後まで続いていて、プレイヤーとしては気が抜けないけど、それが楽しかったですね。
ストーリーの難解さと、その後味

『サイコブレイク』を初めてプレイしたとき、正直言ってストーリーは全然頭に入ってきませんでした。
不気味な世界に突然放り込まれて、何が現実で何が幻覚なのか、どこが夢でどこが現実なのか…。
セバスチャンが体験していることがあまりに突飛で、プレイヤーである自分も「え、今どういう状況?誰が敵で誰が味方?」と常に困惑しっぱなし。
一応、ファイルやメモを読むことで少しずつ背景が明かされていくんですけど、それも断片的で、全体像を掴むのは難しかったです。
クリアした後で「結局どういう話だったんだ?」と考えてしまう感じ。でも、そこが嫌だったかというと、むしろ逆でした。
説明不足な分、余白があるというか、想像の余地が残ってるんですよね。
「あれは自分なりにこう解釈していいのかも」って思える作りになっていて、プレイ後もふと内容を思い出して考え直すことがあります。
今は2周目をしていますが、この2周目で繋がってくる話もあります
これって、ストーリーを消費して終わりじゃなく、後に残るものとして届けてくれてるってことだと思うんです。
怖くて、しんどくて、でもクセになる

正直なところ、『サイコブレイク』は気軽に人におすすめできるタイプのゲームじゃないと思います。
難しいし、怖いし、ストーリーもわかりづらい。
プレイ中は何度も「もうやめたい…」と思ったし、リトライ画面を見た回数は数え切れません。
でも、不思議と嫌いになれなかったんです。
敵が怖すぎて隠れてばかりだった自分が、クラフトを駆使して敵をうまく倒せたときの達成感。
主人公の弱さを補うように慎重に行動して、一歩ずつ進んでいく緊張感。
理解しきれなかったストーリーに、ふとしたときに思いを巡らせる後味の深さ。
全部ひっくるめて、「このゲーム、忘れられないな」と思えたんですよね。
今では、「あの戦闘のしんどさが良かったな」とか、「またあの世界に戻りたいかも…」って思っている自分がいて、あれほどヒィヒィ言ってたのに、なぜか2周目に入りたくなる。
まさにクセになるホラーゲームでした。