ホグワーツの扉を開いてから、もう約50時間ほどでエンディングまで辿り着きました。
魔法界を自由に駆け回り、呪文を覚え、謎を解き、空を飛び、そして仲間と出会い別れる。
物語を終えた今、あらためてこのゲームがくれた体験について振り返ってみたいと思います。
始めたての時の記事はこちらになります。

最初の一歩がすでにワクワクだった

プレイを始めてまず感じたのは、「この世界に入れるだけで楽しい!」という感覚でした。
ホグワーツ魔法魔術学校の壮大さ、美しさ、細部へのこだわり──何気ない廊下や階段でさえ、ただ歩いているだけで感動できちゃうんですよね。
ホグズミードや禁じられた森、ファストトラベルを使わずにわざとホウキで遠回りするくらい、風景を眺めていたくなる魔法世界でした。
最終的にいファストトラベルは必須なので、収集要素などを集める時は全然ファストトラベル使ってました
道中に「マーリンの試練」という謎解きがあることがあるので、ストーリーはほとんどホウキで飛び回っていましたね
ストーリーに感じたこと
ストーリーは、“特別な力を持った生徒が古代の魔法の謎を解く”という王道展開。
でも、キャラクターたちとの関係や、選択肢による微妙な変化があることで、プレイヤーの「自分の物語」になっていく感じがしました。
特にサブクエストや寮の仲間たちのエピソードには、感情を揺さぶられるものが多くて、思わず立ち止まることも何度もありました。
「正義とは何か」とか「力をどう使うか」みたいなテーマもあって、想像以上に考えさせられる部分もありましたね。
古代魔術という設定の魅力と不気味さ
『ホグワーツ・レガシー』の物語の中核には、「古代魔術」があります。
これはプレイヤーである自分にしか見えない不思議な力で、誰も気づかない場所に眠る秘密や遺産を暴いていく――そんな設定です。
最初は「おお、すごい力を持ってるんだ!」とテンションが上がりました。
でも進めていくうちに、この力の存在がどこか不穏で、得体の知れないものに感じられてきたんです。
なぜこんな力が存在するのか。どうして主人公だけが使えるのか。そして、それを巡って争う人々の執着――まるで、この魔法界にとって“異物”のような存在にも思えました。
セバスチャンのサイドストーリーが本編を食ってたかも

個人的に、一番印象に残ったのはセバスチャンの物語でした。本編よりも濃かったと言ってもいいくらい。
このゲームの中で1番好きなキャラがセバスチャンでした。
彼が「闇の魔法」に惹かれていく理由は、とても人間らしくて切実です。
病に苦しむ妹を救いたい。その一心で禁断の魔法に手を伸ばし、仲間の忠告にも耳を貸さなくなっていく姿は、見ていて胸が痛くなりました。
最終的に彼の行動をどう受け止めるかはプレイヤー次第ですが、そこに明確な“正解”がないのも良かったと思います。人間の弱さと強さが同時に描かれていて、すごくリアルでした。
セバスチャンのストーリーについて自分なりに考えて、感想も書いたのでセバスチャンのストーリーが気になる人は読んでみてください

プレイヤーの意思が試される物語
本作のストーリーで一貫して感じたのは、「自由に動けるけれど、その分、自分の選択に責任がある」という点です。
サイドストーリーも含めて、誰かを助けるのか、スルーするのか、闇の魔法を覚えるのか否か。全部がプレイヤーの選択に委ねられているんですよね。
その中で、ストーリーがグッドエンドともバッドエンドとも言い切れない曖昧さを持って終わるのは、すごく“魔法界らしい”と感じました。
秩序と混沌が入り混じっていて、答えのない世界。その中でどう生きるかを問われている気がしました。
ただ、サイドストーリーでどのような選択をしてもメインには関係してきません。
サイドクエスト終了時に悪態をつかれたり、感謝されたりなど変わるだけですが、その反応を見るのが楽しかったりします。
どんな魔法を使ったか、誰と仲良くしたか、どんな選択をしたか――すべてが自分のホグワーツ生活として自然に積み重なっていったのが、このゲームのいちばん素敵なところでした。
一本道の物語じゃなく、自分の物語としてちゃんと形になった感じがして、まさに“魔法”のような体験でした。
魔法アクションの心地よさと幅広さ
最初は正直、戦闘はおまけくらいかな?と思っていたんです。でも、実際にプレイしてみると、呪文を組み合わせるコンボの楽しさにどっぷりハマってしまいました。
たとえば、敵を「浮かせて」「引き寄せて」「燃やして」から「爆発で吹っ飛ばす」みたいな一連の流れが、自分でちゃんと操作してる実感があるんですよね。
ただボタンを押すだけじゃなくて、状況に応じて呪文を切り替えて戦う必要があるので、まさに“魔法で戦ってる”感が味わえるんです。
あと個人的には、ステルス系の魔法を使って忍び寄って倒すプレイスタイルも気に入っていて、ダンジョンを静かに攻略していくのもスリルがあって楽しかったです。
敵との戦力差があってもスキル次第でなんとかなるのが魔法って感じで面白かった
装備とカスタマイズの自由さ
装備に関しては、見た目と性能を切り離せるのが地味に嬉しかったポイントです。
おしゃれを楽しみつつ、強さも妥協しない
これ、RPG好きにはたまらない仕様じゃないでしょうか。
そして、装備の強化も「必要ならやる、面倒ならスルーできる」くらいのちょうどいい自由度で助かりました。
私はわりとこまめに装備を整えて、攻撃を活かせるようなビルドを組んでいました。
不満点と言えば、重ね着のような機能があるんですが、装備を変えるたびに、変えた装備の見た目にされる不便さくらいです。

ちなみに、ホグワーツっぽいクラシカルなローブも好きだったんですが、途中から完全に「ハロウィンが抜けない魔法使い」みたいな格好で旅してました。
こういう自由さがあると、ゲームの中の自分にどんどん愛着が湧いてくるんですよね。
探索と収集は人を選ぶかも?
広大なマップと膨大な収集要素は、やり込み好きにはたまらない反面、ちょっと作業感が出てくるのも事実でした。
レリック装備や魔法動物、宝箱のコンプリートなど、細かく集めようと思うと結構大変。
「全部やるのはキツいかも……」と思ったときに、ふと我に返って「無理しないで好きなところだけでいいや」と思えるバランスでした。
「全部集めないと損する!」じゃなくて、「自分のペースで楽しんでね」と言ってくれてるような設計に感じました。

クリア時点の収集要素はこんな感じでした。
エンドロールが流れてからホグワーツ内の探索をしてたのですが、ホグワーツの取りこぼしが多かったと感じました。
それでも、この世界に戻りたくなる
ストーリーを終えたあと、特にイベントもなくなってしまうんですが、それでもふらっとホグワーツに戻ってしまう自分がいます。
季節が変わって雪が降ると、「あの場所どうなってるかな」って見に行ったり。
自分の部屋(必要の部屋)をいじってみたり。静かに箒で空を飛んだり。
本編中はあまり触れてこなかったフォトモードで遊んだり。
終わってからも、ふと訪れたくなる魔法界の余韻が、本当に心地よかったです。
ストーリー中にいなくなってしまうキャラが何人かいるんですけど、その人と写真を撮っていないことは後悔してます。
トロフィーに各寮で進めるというのがあるので、その時に記念撮影しようかな。
最後に:魔法をくれたゲームでした
『ホグワーツ・レガシー』は、「魔法の世界を旅するってこういうことだよね」と思わせてくれるゲームでした。
ハリーポッターの知識がなくても大丈夫だし、ファンならニヤリとできる要素もたくさん。
一人称の冒険としても、RPGとしても、完成度はとても高かったです。
あれこれ忙しい日々の中でも、箒に乗って風を切る時間があったこと。
仲間との物語にちょっと涙したこと。
このゲームに出会えてよかったなって、素直に思えました。